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「教育・学校 」 の記事一覧
2015.10.03 Sat
学校施設の利用と大阪市労使関係条例
教員団体が学校施設を利用する場合に、右翼団体による妨害がよくありますが、
右翼団体ではなしに、大阪市長が条例で妨害したらどうなるのか
そんな場合について判例が出ました

引用
出典:教研集会:学校使用不許可は違法…大阪市に賠償命令 毎日新聞 2014年11月26日
大阪市が教職員労働組合の教育研究集会に学校施設を使わせなかったのは違法として、市教組が市の使用不許可処分の無効確認と約620万円の国家賠償を求めた訴訟の判決が26日、大阪地裁であった。
中垣内(なかがいと)健治裁判長は不許可処分は裁量権の逸脱で違法と判断し、約40万円の賠償を市に命じた。
さらに、労組に便宜供与しないとした市の労使関係条例を根拠にしたのは、職員らの団結権を保障した憲法28条に違反すると判断した

以上毎日新聞より引用

学校施設は、教育が本来の目的ですから、それ以外には原則として利用できません。
だたし、休日とか時間外で学校施設が空いているときには、空き公共施設を利用するという意味で
教育目的に反しない限り、利用できます。

教員団体が、学校施設を借りて、教育についての研究会合をするというのはよくあることでしょう。

ところが、大阪市長は、「教員組合が勝手に教員研修などしたらたまったものではない」と攻撃し、学校長は、大阪市労使関係条例を根拠に、教育研究集会を開くため小学校の使用許可を求めた市教職員組合に対し、不許可処分を出しました

このような妨害は憲法が保障した団結権を侵害し憲法28条に違反する行為です。

判決は当然の結論でしょうね。




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2012.11.06 Tue
大学不認可  訴訟も検討
引用
出典:吉田学園、訴訟も検討 大学不認可 -北海道新聞2012年11月6日
札幌保健医療大など3大学の新設を田中真紀子文部科学相が不認可とした問題で、同大の来春開学を予定していた学校法人吉田学園(札幌市)の吉田松雄理事長が5日、札幌市内で記者会見し、決定の撤回を求める行政訴訟の提起を検討していることを明らかにした。他の2大学とも協議することを明らかにした上で「単独でも訴訟を視野に行動したい」と述べた。

 11月末に始まる推薦入試を予定通り行うため、仮処分申請も検討する。法的措置は不認可の取り消しを求める行政訴訟に限り、損害賠償請求については提起しない方針。

以上 北海道新聞2012年11月6日朝刊より引用

11月末に間に合わせるには、どんな裁判を提起して、どんな救済を求めていくのでしょうか
大学新設不認可処分取消訴訟と大学新設認可義務付け訴訟(本案)
さらに、大学新設認可仮の義務付け決定申立
をする必要があるでしょうね

大学設置基準を満たしているという点は争いがないようなので、「本案について理由があるとみえるとき」という要件が満たしているでしょう。
問題は、「償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があること」に該当するかどうかでしょう。
ここでいう「損害」とは、申立人(つまり申請した学校法人)自身の損害のことです。来春の開学があれば受験しようと思っていた受験生の損害が入りません。
受験生の将来設計を台無しにするという感じの報道もありますが、その損害が考慮できないとなると、学校法人自身の損害は多くは経済的なものではないかという判断もありえます。
11月末までに、仮の義務付け決定を得るのは難しいかもしれませんね

引用
出典:文科相、3大学認可 来春開学が正式決定-北海道新聞2012年11月8日
田中真紀子文部科学相は8日午前、不認可と判断していた札幌保健医療大など3大学の新設を認可した。近く文書で大学側に通知する。これにより3大学の来春開学が正式に決まった。同大の運営母体となる学校法人吉田学園(札幌)は当初計画通り学生募集を始め、12月上旬の推薦入試も予定通り行う方針。
以上 北海道新聞2012年11月8日夕刊より引用

田中真紀子文部科学大臣による「不認可」→「不認可にしていない」→「新基準で再審査する」→「現行基準で対処する」→「認可」という騒動が6日間で終息した

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2009.10.02 Fri
教員の時間外勤務が常態化
引用
出典:京都の超勤訴訟、二審は賠償命令 常態化の改善措置取らずとー2009年10月1日共同通信
違法な超過勤務を強いられたとして、京都市立小、中学校の教員と元教員計9人が市に計約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は1日、一審京都地裁判決を変更し、慰謝料など55万円を3人にそれぞれ支払うよう市に命じた。
 判決理由で安原清蔵裁判長は「各校長は、極めて長時間に及ぶ時間外勤務が常態化していたことを認識できたのに、改善措置をとらなかった」と指摘、3人への安全配慮義務違反を認めた。
 一方、時間外勤務の違法性については「強制はなかった」として、一審と同様に認めなかった。

 一審京都地裁は昨年4月、1人にのみ安全配慮義務違反を認めて55万円の支払いを命じたため、教員側と市側の双方が控訴していた。
 判決などによると、3人は2003年6月の2週間で、テストの作成やクラブ活動の指導などで約38~51時間の超過勤務があったと自己申告調査した。
 京都市教育委員会は「判決文を精査し、対応を検討したい」としている。


一審判決に対する高裁の判断です。
一審判決については、「教員の残業が常態化し、校長もそれを知りながら放置していることについて、安全配慮義務違反の観点から、損害賠償を認めた判決は、初めてであり、評価できる。
しかし、月100時間というハードルを設けたのでは、教員は過労死するか裁判するかという究極の選択しかないことになり、不十分であろう。健康で安全な基準とすると、もっとハードルを下げるべきだろう。」とコメントしたが、
大阪高裁は、一審の月100時間を、2週間単位としかつ40時間とハードルを下げて、原告2名について、追加して救済したので、評価できる。
さらにハードルを下げないといけないだろう。

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2009.03.13 Fri
教育に対する不当な支配介入
引用
出典:性教育批判は「不当介入」 東京地裁、都議らに賠償命令ー2009/03/12 共同通信
東京都日野市の都立七生養護学校(現・七生特別支援学校)で実施されていた性教育をめぐり、「視察した都議らが教員を威圧的に批判し、教育内容に不当に介入した」などとして、教員ら計31人が約3000万円の慰謝料などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は12日、教員12人に計210万円を賠償するよう都と都議3人に命じた。

 矢尾渉裁判長は、不適切な性教育が行われたとして都教育委員会が教員を厳重注意処分にしたことは「社会通念上、著しく妥当性を欠く」と判断。教員12人のうち10人に1人当たり20万円の慰謝料を認めた。

 都議が学校を視察した際、教育内容を一方的に批判した点について「侮辱により教員の名誉を侵害した。都議の行為は教育の不当支配に当たり、都教委は教員を保護する義務を怠った」として、別の教員2人に1人当たり5万円の支払いを命じた。


旧 教育基本法 [昭和22年3月31日]
第10条
① 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。
② 教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。

判決が、
都議は政治的な主義、信条に基づいて性教育に介入した。教育の自主性を阻害し、ゆがめる危険行為で、旧教育基本法上の『不当な支配』にあたるとし
都教育委員会職員についても教員を保護する義務があったのに、都議が非難をするのに任せたのは違法とした
のは、画期的な判断といえる。

改正教育基本法(平成18年12月22日)
第 16条
 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
においても、
不当な支配の排除は謳われており、今後の先例にもなるだろう。

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2009.02.17 Tue
定年後の非常勤不合格で提訴へ
引用
出典:損害賠償:定年後の非常勤不合格で提訴へ 都三鷹高の校長ー毎日新聞 2009年2月16日
東京都立三鷹高(三鷹市)の土肥信雄校長(60)が都を相手取り、定年後の非常勤教員の不合格取り消しと損害賠償を求める訴えを4月に東京地裁に起こす。都教育委員会は不合格の理由を明らかにしていないが、土肥校長は都教委が職員会議で挙手・採決を禁止した06年の通知の撤回を公然と要求してきたため「私に対する言論弾圧だと思わざるを得ない」と話している。

 土肥校長によると、3月末の定年を前に昨年12月、非常勤教員の選考に応募したが、1月16日に不合格となった。土肥校長は「『都教委を批判すれば退職後の職はない』という他の校長に対する見せしめで、絶対に認められない」と主張。都教委は土肥校長の不合格について「選考の合否は当事者以外に明らかにできない」とコメントしている。

 土肥校長は都教委の通知について「学校現場で言論の自由が失われている」と訴えてきたが、実際の学校運営においては都教委の方針に従ってきた。


実際の学校運営においては都教委の方針に従ってきた高校の学校長が、都教委に相手に、裁判までするというは、都教委のやり方がよっぽどひどいということだろう。

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