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2006.02.24 Fri
国会議員の発言
「両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問われない」(日本国憲法51条)。

これは、国会議員に自由な発言を保障する主旨で、民事の損害賠償責任も、名誉毀損罪などの刑事責任も問われないという意味です。

一方で、58条2項後段では、「院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる」と定めています。

引用
出典:振り込み疑惑、懲罰動議の扱い結論出ず 衆院議運委理事会 ー2006年2月20日産経新聞
衆院議院運営委員会の理事会は20日午後、ライブドア側から武部勤自民党幹事長の二男への金銭振り込み疑惑に関連し、与党と民主党がそれぞれ提出した懲罰動議の取り扱いについて協議した。双方に歩み寄りはみられず結論は持ち越し、問題の発言があった予算委の理事会での協議を見守ることになった。

 与党側は、この疑惑を16日の予算委で取り上げた民主党の永田寿康氏に対し、民主党は、17日の予算委で同党の鳩山由紀夫幹事長を批判した自民党の逢沢一郎幹事長代理に対し提出した。

 20日の議運委理事会で与党側は「永田氏は、信ぴょう性のない資料をもとに公党の名誉を傷つける発言をした」と強調。民主党は「逢沢氏が永田氏の発言を『ガセネタ』のように言ったことは悪質だ。鳩山氏についてもひぼうした」と激しく反論した。
以上産経新聞より引用


発言に対する懲罰の例としては、

1951年(昭和26年)1月27日 日本共産党の川上貫一議員が衆議院本会議で吉田茂首相の施政方針演説に対する代表質問で、占領政策批判をしたとして、除名になりました。

1968年(昭和43年)3月6日 日本社会党の穂積七郎議員が衆議院外務委員会で、沖縄返還問題を巡り、「首相(当時は佐藤栄作首相)は売国者」と発言し、30日間の登院停止となりました。

1973年(昭和48年)4月26日 日本共産党の小林政子議員が衆議院物価問題特別委員会で、田中角栄首相に対し、「上越新幹線上毛高原駅予定地周辺の土地買収をめぐって起きている疑惑」の質問をしたことが事実無根の発言とされ、20日間の登院停止となりました。

東中光雄衆議院議員が、
1973年(昭和48年)6月26日衆議院本会議で、小林政子議員の懲罰に反対意見を述べています。
「国民の疑惑を取り上げ、これをただすことは、繰り返し強調いたしますが、これは国会議員の当然の権利であり、国民に対する義務であります。
 もし、田中総理にやましいところがないならば、その旨を冷静に答えればよいのであり、懲罰をもって議員の言論を抑圧する挙に出るがごときは断じて許されないところであります。(拍手)
 国会は、国権の最高機関であり、国政審議の場であります。為政者に不都合な、あるいは気に食わない発言だからといって、懲罰をもって議員の発言を規制するがごとき態度は、国会の自殺行為、民主主義の否定に通ずるものといわなければなりません。(拍手)」

発言に対する懲罰というものは、政権与党の都合のいいように使われてきたのがこれまでの歴史でしょう。

今回の永田寿康議員の「メール発言」は、
対象が自民党幹事長ないしその次男
であり、
従来の例(首相に対する疑惑や政治姿勢批判)よりも
政治的インパクトは小さいのではないでしょうか?

少なくとも、議員辞職するような問題ではないでしょうね。
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