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2011.02.12 Sat
弁護士会照会と損害賠償
引用
出典救急活動情報照会損賠訴訟:岐阜市に6万円支払い命令 違法性の確認は却下 /岐阜ー毎日新聞 2011年2月11日
岐阜市内で08年9月、救急搬送されて死亡した女性(当時31歳)の夫(39)=各務原市=らが、消防署の救急活動内容を弁護士会を通じて照会したのに回答を拒否されたのは違法として、消防署を管轄する岐阜市に対し、違法性の確認と損害賠償を求めた訴訟の判決が10日、岐阜地裁であった。針塚遵裁判長は「回答を拒否する正当な理由はない」として市に6万5250円の支払いを命じた。
 判決は「回答拒否により、(医療過誤訴訟を提起しようとしている)原告の利益が妨げられた」と指摘した。違法性については、原告側が主張する法律の対象に該当しないとして却下した。
 判決によると、女性は08年9月19日、帝王切開手術後に大学病院に搬送されたが、そのまま死亡した。搬送に約1時間20分を要したため、原告側は救急隊の活動内容について愛知県弁護士会を通じて照会した。

以上毎日新聞より引用

弁護士法 第23条の2(報告の請求)
  弁護士は、受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることを申し出ることができる。申出があつた場合において、当該弁護士会は、その申出が適当でないと認めるときは、これを拒絶することができる。
2 弁護士会は、前項の規定による申出に基き、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

弁護士法23条の2に基づく照会を受けた公務所又は公私の団体は、照会に応じずに報告をしなかった場合についての制裁を定めた規定がないものの、当該照会により報告を求められた事項について、照会をした弁護士会に対して、法律上、報告する公的な義務を負うものと解するのが相当である(大阪高裁判決平成19年1月30日金判1263号25頁)と解釈されています。

回答拒否に対し、損害賠償を認めた事例も出ています(京都地判平成19年1月24日判タ1238号325頁)
法定相続人の一人である原告が、遺言執行者である被告(司法書士)に対し、原告の代理人弁護士の申出に基づいてされた弁護士法23条の2に基づく遺言執行状況についての照会について回答しなかったことが違法であるとして、損害賠償請求をした事案で、
京都地裁は、弁護士法23条の2に基づく照会について相手方は、自己の職務の執行に支障のある場合及び照会に応じて報告することの持つ公共的利益にも勝り保護しなければならない法益がほかに存在する場合を除き、原則として拒絶することができない、遺言執行者は共同相続人に対し遺言執行の内容について報告すべき義務を負っており受遺者の同意がないことは回答を拒絶する正当な理由になりえないとして報告拒否が違法であるとした上、損害賠償請求を認めています。

本件は、これとどうようの立場に立って、損害賠償を認めたものといえます。
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