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「 2007年12月 」 の記事一覧
鉄砲所持許可の取消
鉄砲所持許可の取消処分について、争われた裁判例を見ると、
東京高等裁判所昭和49年(行コ)第35号昭和51年1月26日判決 札幌地方裁判所昭和55年(行ウ)第3号昭和56年10月22日判決 名古屋地方裁判所昭和55年(行ウ)第25号昭和58年6月17日判決 がある。 東京高裁の事例では鉄砲所持許可取消処分の取消を命じているが、 札幌地裁と名古屋地裁の事例では、鉄砲所持許可取消処分に裁量権の逸脱はないと判示している。 許可取消基準について、 札幌地裁は、 「鉄砲や刀剣類は、産業、レジャー、スポーツ等社会生活上その意義を否定できないものがあり、中にはこれを欠くことができない場合も存するのであるが、 反面、人を容易に殺傷しうる機能を有する極めて危険なものであって、不適当な者がこれを所持する場合には国民の生命身体財産が侵害され公共の安全が侵害されるおそれがあるから、鉄砲等による危害を未然に防止するためには、鉄砲等の有する機能と被侵害利益の大きさに鑑み、許可を得て適法に鉄砲等を所持する者についてもその人格態度に危害惹起に至る抽象的な危険性が認められる場合にはその許可を取り消しうるものとしなければならない」 としている。 取消権を行使しなければならない場合については、言及はないが、 許可を得て適法に鉄砲等を所持する者についてその人格態度に危害惹起に至る危険性を疑わせる兆候が認められる場合には、調査を尽くし、取消権を行使しなければならないと考えられるのではなかろうか。 刑事 Comment(0) TrackBack(0) Top↑ 2007.12.17 Mon猟銃所持の許可と警察の責任
猟銃所持の許可を受けた者が殺傷事件を引き起こした場合に、警察が所持の許可を与えたことが適法であったか否か問われることになる。
過去の裁判例を見ると、 名古屋地方裁判所昭和40年(ワ)第1463号損害賠償請求事件昭和44年10月31日判決 大阪地方裁判所昭和51年(ワ)第579号損害賠償請求事件昭和55年3月24日判決 宇都宮地方裁判所平成16年(ワ)第179号損害賠償請求事件平成19年5月24日判決 がある。 名古屋地裁の事例は、 現行法でいう「精神障害若しくは発作による意識障害をもたらしその他銃砲若しくは刀剣類の適正な取扱いに支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものにかかつている者又は介護保険法 第八条第十六項 に規定する認知症である者 」に該当するのに、これを見落として許可したのが違法であると争われた。 判決は、申請者が当時「精神障害」であったと推定されるが、当時は診断書の添付が義務付けられておらず、面接の際に、応接態度、服装、言動等からなんら異なる点を発見しなかったので、通常なすべき調査をつくしたとして、過失はないと判示し、適法とした。 大阪地裁の事例は、 現行法でいう「他人の生命若しくは財産又は公共の安全を害するおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者」に該当するのに、これを見落として許可したのが違法であると争われた。 判決は、申請者に少年院送致の前歴があるが、少年時代の事件が軽微である、6年半経っている、少年法の精神もあるとして、不許可事由に該当しないと判示し、適法とした。 宇都宮地裁の事例は、 こうしたなかで違法と判示したもので、貴重な事例である。 近隣交番の警察官による身元調査票に「許可については熟慮を要する」との記載があったのに、十分な調査を怠ったとして、違法と判示し、損害賠償を認容した。 佐世保事件については、具体的事実はまだわからないが、調査が十分であったか問われるのではなかろうか。 被害者 Comment(0) TrackBack(0) Top↑ | HOME | | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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