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「事故 」 の記事一覧
2016.07.14 Thu
農業用水路転落事故
近年、農業用水路への転落事故が発生し、かけがえのない命が失われています
農業用水路は法定外公共物にあたり、その維持管理の責任は地方自治体にあります

農業用水路の設置管理を問う事例がありますが、裁判所の判断は分かれています

農業用水路は、稲の成育に必要な水温を保つ必要があることや
農業従事者が取水しやすいようにすることから原則は開渠で、転落防止柵も設置されない
また、稲の成育を阻害しないようにするために夜間の照明設備も設置されないのが原則である

横浜地方裁判所平成12年11月7日判決
本件用水路には、蓋、柵などの転落防止施設が設けられておらず、照明設備も設置されていなかったが
通常の利用方法の範囲内では、本件用水路に転落することはないものと認められる
管理者には用水路の設置管理に瑕疵はない

富山地方裁判所平成26年9月24日判決
平成15年以前は周辺は田んぼで主たる利用者は近隣の耕作者であり、
本件水路を越えて耕作地に進入する者もこれらの者に限られていた。
通行時間は日中であり、夜間の通行は見込まれていないことから、
本件水路への転落防止設備を設けなくてもさしたる問題はなかった。
しかし、その後市街化が進み、24時間営業の店舗が開店したのであるから、
管理者としては、通行状況の変化を把握し
本件側溝に蓋を設置するなどの対応を執るのに十分期間があった
本件水路は通常有するべき安全性を欠いていた
管理者には水路の設置管理に瑕疵があった




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2014.11.14 Fri
保険会社が治療費は健康保険を使うように言ってきたら
過失相殺など、割合的に貴方の損害賠償額が減額される場合は、健康保険を使うほうが有利です。
健康保険を使わない自由診療の場合、医療費が10倍ほどに跳ね上がることもあるからです。

簡単な例を挙げてみましょう。
あなたの治療費が健康保険を使った場合は10万円、使わない場合は100万円、治療費以外の損害が100万円、貴方に過失が5割あったと仮定します。
健康保険を使った場合は、貴方の損害額は110万円で、過失5割では、損害賠償額は55万円です(110万×0.5)。10万円の治療費を払っても、貴方の手許には45万円が残ります。
ところが、健康保険を使わない場合は、貴方の損害額は200万円となりますが、損害賠償額は100万円です(200万×0.5)。100万円の損害賠償が支払われても、すべて病院の支払いに消え、貴方の手許には1円も残りません。

交通事故の場合は、健康保険が利用できないというのは嘘です。第三者行為による手続をしたうえで健康保険を利用しましょう。保険会社や事故の態様によっては、貴方が窓口で負担した治療費を、すぐに保険会社が支払ってくれる場合が多いです。

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2014.11.12 Wed
保険会社の提示している金額が相当なのかわかりません。
保険会社は、保険会社独自の基準で示談金を提示してきます。
保険会社の基準とは別に、裁判実務で多く認められている裁判基準があります。
裁判になれば裁判基準にしたがって損害額が認められるのですが、保険会社基準は裁判基準より低く設定されています。
弁護士が代理人になれば、裁判基準で示談交渉を行うことが可能になります。
金額が相当かどうかは、弁護士に相談して確認して下さい

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2008.05.02 Fri
スーパーでの転倒事故
引用
出典:スーパーの水たまりで転倒、350万払い和解 大阪高裁ー2008年5月2日産経新聞
店内の水たまりで足を滑らせて転倒、骨折したとして大阪市内の男性(61)が「関西スーパーマーケット」(兵庫県伊丹市)に約2600万円の損害賠償を求めた訴訟があり、店側が350万円を支払うことで大阪高裁(小田耕治裁判長)で和解したことが分かった。「和解による解決が相当」とする高裁の和解勧告に双方が応じたという。

 同店などによると、男性は平成15年3月、大阪市西区の関西スーパー南堀江店で、食品売り場の床にあった直径数十センチの水たまりを踏み、右足を滑らせて転倒、左足の骨を折るなどした。

 この日は雨が降っており、店側は当時治療費として約200万円を支払ったが、男性は「足に障害が残り、歩行が困難になった。仕事も辞めざるをえなくなった」として提訴した。

 1審・大阪地裁は水たまりについて客の傘袋から落ちてできたものと認定。「店側の安全管理に落ち度があったとは認められない」と訴えを退けたため、男性側が控訴していた。

以上産経新聞より引用

スーパーなどの商業施設、駅などの交通機関、ホテル旅館などの集客施設での転倒事故は、結構多い。濡れていた床で滑って転倒したり、混み合って他人とぶつかって転倒したりなどなどである。転倒のする側の人は、高齢者が多く、ちょっとの衝撃と思っても、結果として大きな骨折になったり、後遺症が残ったりすることも多い。
どの施設も従業員が少ないので、事故を見ていたり、当時の状況を保存したりすることが困難で、施設側に安全管理に落ち度があったのか、それとも他の客の責任なのか(その客とはだれなのか)不明になるケースが多い。そうなると、被害者は被害回復を追及しようがなくなってしまう。
本件は、一審で責任否定されたものを二審で和解勧告したものだが、そういう集客施設での事故の特性から、一定の救済が必要と判断したものだろう。

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2008.02.21 Thu
示談したあとで請求できるか
引用
出典:阪急バス 急発進で転倒女性と和解大阪地裁ー2008年2月19日産経新聞
バスに乗車しようとした際に急発進したため路上に転倒し、肩に痛みが残ったとして、兵庫県尼崎市の60代の女性が「阪急バス」(大阪府豊中市)と運転手を相手取り、約2700万円の損害賠償を求めた訴訟が、同社側が賠償金として約1350万円支払うことなどを条件に、大阪地裁(金地香枝裁判官)で和解した。

 訴状によると、女性は平成13年6月、大阪府吹田市内の停留所で、同社の路線バスの昇降口ステップに足をかけたところ、急発進し、路上に転倒。首をねんざするなど約1週間のけがを負い、同社が100万円支払うことで示談が成立した。

 しかし女性はその後も肩に痛みが残り、検査したところ、両肩の腱が断裂していることがわかった。このため同社に治療費などを求めたが折り合いが付かず、女性が昨年2月に提訴した。

 同社側は、腱の断絶は事故から約3年経過していたことから「老齢化によるもの」と主張。これに対し、金地裁判官が「事故が原因とみるのが相当」として和解勧告したため、先月15日に和解が成立した。

以上 産経新聞から引用

事故後に100万円で示談してしまったあとで、肩の腱の断裂が判明したときに、さらに損害賠償請求できるのだろうか?
先の示談は、そのときにわかっていた傷害を前提にしたものだから、想定外の傷害が判明したときは、別個に請求できることになる。

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