大阪市北区にある関西合同法律事務所 弁護士歴30年井上直行のBlog エッセイならぬdessay です
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「土地建物 」 の記事一覧
2014.11.18 Tue
借地権の存続期間を契約書で短くしたら、どうなりますか
普通借地権  平成4年8月1日以後に成立した契約の場合
 建物の構造に関係なく借地権の存続期間は30年です。
 もし契約で30年より短い期間を定めても、30年になります。
 契約で30年より長い期間を定めることはできます。(借地借家法3条)

既存借地権  平成4年7月31日以前に成立した契約の場合
 石造、土造、煉瓦造又は之に類する堅固な建物については60年です。
 契約で30年以上の存続期間を定めたときはその期間になります(旧借地法2条)。
 契約で30年未満の存続期間を定めても、それは借地権者に不利な約定として定めなかったものとみなされ(旧借地法11条)、60年になると解されます。
  
 木造などの非堅固な建物については30年です。
 契約で20年以上の存続期間を定めたときはその期間になります(旧借地法2条)。
 契約で20年未満の存続期間を定めても、それは借地権者に不利な約定として定めなかったものとみなされ(旧借地法11条)、30年になると解されます。


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2008.05.29 Thu
土地賃貸借契約の終了
引用
出典:笠松競馬場明け渡し命令 地主の訴え認める 岐阜地裁ー2008年5月29日中日新聞
名馬オグリキャップなどを輩出した笠松競馬(岐阜県笠松町)を主催する同県地方競馬組合に対し、同競馬場の一部の地主が土地の明け渡しなどを求めた訴訟で、岐阜地裁(野村高弘裁判長)は29日、地主側の請求通り「賃貸契約は終了している」として、明け渡しを命じる判決を言い渡した。

 判決に仮執行宣言はついておらず、すぐに競馬場が廃止されるわけではない。だが、イメージダウンで客足の落ち込みなどが予想され、同競馬場の存廃問題に発展しそうだ。

 原告は競馬場の地主253人のうち86人。組合は同県、笠松町、岐南町で構成。

 地主側は、2005年度は固定資産税を差し引くと実質的に無償となるよう設定されていた賃料を、06年度以降は増額するよう組合側に求めていた。

 これに対し組合側は、県知事に単年度赤字になると競馬場廃止という方針を提示されているため「赤字にならないぎりぎりの額」を提示。理解を求めたが、折り合わなかった。

 地主側は05年度で土地の賃貸借契約は終了したとして、土地の明け渡しなどを求めて06年6月に提訴。組合側は「契約は自動更新で、有効」と主張していた。

以上中日新聞より引用

賃料を減額しても なお支払えないというなら、賃貸借契約終了もやむをえないでしょうね
賃料支払いは、賃貸借契約のもっとも基本的義務ですからね

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2008.03.02 Sun
里道 りどう
引用
出典:マイ踏切の背景は「危険なのに作ってくれず、作った」ー2008年03月02日朝日新聞
現場は広島市中心部から約30キロ離れた、山あいの集落。1時間に2~4本程度の列車が走る単線のJR芸備線(広島―備中神代)に沿って農家が点在する。男性宅を含めて多くの家の前には、住民が線路を横切る里道がある。JRが踏切とは認めていない私設の生活道だ。

 すぐ近くに住む地元自治会長の佐々木武紀さん(67)は「もともと里道は何百年も前からあった道。あとから線路が出来て道が分断されてしまった」と説明した。

 芸備線の線路が敷設されたのは1915(大正4)年。住民の祖先ははるか前からこの地に居を構え、開通直後から自分で安全を確認して線路を横切る習慣ができた。

  9年前の夏、買い物帰りに両手に荷物を持ったまま里道を渡った時、線路につまずいて転倒した。「幸い軽傷で済んだが、列車が来ていたら危なかった」。それ以来、付近に踏切を作るようJRや市に何度も要請してきたが難色を示され、昨夏、正式にJRから「踏切は作らない」との文書回答を得た。これが踏切づくりに踏み切った直接のきっかけだった。

 警察での調べが終わり、実家に戻った男性は近所の家を回り、事件で騒がせたことを謝った。近所の主婦(64)は「ここの生活のつらさは住まないとわからない」。里道を渡りやすくしようとした男性の気持ちを住民たちは理解しているようだった。

 線路を横切る里道は全国のローカル線に存在する。里道を踏切に「昇格」させることを求める住民運動も各地で起きているが、JRは「事故防止のために平面で交差する踏切は新設しない」との方針で、認められるケースはほとんどない。

 かといって、JRは生活道として定着している里道をフェンスなどで封鎖する強硬策をとることもできず、最寄りの踏切への迂回を呼び掛ける看板を設置する程度の対策にとどまっている。

 芸備線を抱えるJR西日本広島支社は「危険であり、近くの踏切を利用してほしいが、生活を脅かすことになるので『里道を絶対に渡るな』とまでは言えない」(広報担当)と話す。

以上朝日新聞より引用

里道(りどう)は、明治時代以前に、人々が往来した通路で、明治時代に、旧土地台帳が作成されたときにその付属地図上に、無番地で赤色の長狭線で記入された土地(赤線あかせんという)です。
これについては、民間の所有を許さず、国有財産とされ、国が管理してきましたが、平成17年3月以降は、市町村に譲与されました。
里道(赤線)は、国(市町村)の許可なく、なんびとも、処分できません。

ですから、国鉄が線路を通して、里道を横切っても、その部分の里道がなくなるわけではありません。そこは里道のままです。なんびとも自由に通行できます。国鉄(現JR)が危ないから通行するなという権限はありません。

ところが、線路は線路で、列車運行の安全という見地から、法律で守られていますので、線路に工作を加えることはできません。

里道通行の権利と列車運行の安全とが微妙に対立した事案です

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2006.12.11 Mon
二重訴訟ー判決の既判力
中国地方の弁護士さんから突然電話がかかってきた。判例タイムズ936号245頁に掲載されている判決について教えてほしいという問い合わせだ。事件処理のため判例検索していたら出てきたらしい。

大阪地方裁判所が平成8年9月27日になした判決で、確かに僕が原告代理人ではあるが、判例タイムズに掲載されていることも、判例検索データベースに収録されていることも今の今まで知らなかった。
事件自体は思い出したが、10年以上前のことで、主張立証の詳細は思い出せずに、ちゃんとした回答ができなかった(当然といえば当然だけど)。

判決文を読み直すと
珍しい判決であることはそのようだ。

建物収去土地明渡の債務名義によって、建物退去土地明渡の執行ができるるか否かについて検討する。
1 建物収去土地明渡の債務名義は土地を占有する権原を有しない者が土地上に所有する建物の排除を命ずるものであり、建物退去土地明渡の債務名義は土地を占有する権原を有しない者が建物内に居住することによってその敷地である土地を占有するのを排除するため、建物からの退去を命ずるものである。そして、両者はその執行方法を異にするのみならず、建物所有者すなわち建物収去土地明渡の債務名義の執行債務者が当然に建物居住者すなわち建物退去土地明渡の債務名義の執行債務者であるわけではないのであるから、建物収去土地明渡の債務名義が概念上当然に建物退去土地明渡の債務名義を含むものということはできない。
 そして、以上の理は、建物収去土地明渡請求或いは建物退去土地明渡請求が、土地所有権に基づく妨害排除請求としてなされる場合であっても、土地賃借権に基く妨害排除請求としてなされる場合であっても、何ら異なるところはない。

2 ところで、建物所有者が建物内に居住する場合には、別個の検討が必要である。すなわち、建物所有者に対し建物収去土地明渡の請求をする場合、建物所有者以外の者が建物内に居住すれば、同人に対して併せて建物退去土地明渡の請求をするのでなければ、完全な土地明渡を実現することはできない。しかしながら、建物所有者か居住する場合には、建物収去土地明渡のほか、重ねて建物退去を求める必要はない。それは、このような場合の建物収去土地明渡は、その執行の過程において、居住している建物所有者の退去が当然に予想されており、建物所有者は建物収去の時期において建物を退去すべき義務があるからである。そして、このように解される以上、この場合の建物収去土地明渡の債務名義には建物退去土地明渡の債務名義も含まれていると解されるのである。

3 ところで、建物所有権が第三者に移転した場合には、従前の建物所有者に対する建物収去土地明渡の執行は不能となる。しかしながら、その場合であっても従前の建物所有者がなお建物に居住するときには、建物収去土地明渡の債務名義には建物退去土地明渡の債務名義も含まれていると解される以上、なお建物退去土地明渡の債務名義としての効力を有していると解されるのである。

4 (1)原告は、本件確定判決は、土地賃貸借契約の終了(解除)に基き貸主である原告が借主である被告Y1に対し有する建物収去土地明渡請求権(債権的請求権)を認めたものであり、これに対し、本件訴は、土地賃借権を有する原告が土地賃借権に基き建物占有者である被告に対し建物退去土地明渡を求めるものであるから、両者は別件であって、本件訴は訴の利益を欠くものではないと主張する。
(2)しかしながら、本件確定判決による建物収去土地明渡の債務名義によって建物退去土地明渡の執行をなし得る以上新たに建物退去土地明渡の判決を求める利益はない。これは、前訴が土地賃貸借契約の終了(解除)に基く請求権であり、本訴が土地賃借権に基く妨害排除請求権であって、その法的性質が異なるとしても同じである。
 原告の右主張には理由がない。

(3) また、原告は、被告Y1は、本件確定判決の確定前には本件建物に入居していなかったが、本件確定判決の確定後に本件建物に入居し、かつ従業員を住まわせて占有を新たに開始したのであって、本件訴は、右占有を排除するため建物退去土地明渡を求めるものであるから、訴の利益を欠くことはないと主張する。
(4) しかしながら、被告Y1の占有に関しては、本件確定判決によってその排除の執行ができるのであり、また従業員の占有については当該従業員を相手方として別個に債務名義を取得しなければならないのであって、被告Y1に対する債務名義によって従業員に対して排除の執行ができるはずもないのである。したがって、原告の右主張にも理由がない。

5 以上によれば、結局被告Y1の本案前の申立には理由があり、被告Y1に対する本件訴は却下を免れない。


なぜ思い出せないのか?!
それは控訴審の大阪高等裁判所で、却下のついて逆転して勝訴したので、地裁の敗訴は忘れてしまったからだろう。

大阪高等裁判所は次のようにいう
「本件確定判決は、転貸借契約の終了に基づき、転貸主たる控訴人が転借主たる被控訴人に対して有する建物収去土地明渡請求を認容したものである。
本訴は、借地権に基づき、借地人たる控訴人が、不法占有している被控訴人に対し、建物退去土地明渡を請求するものである。
よって、本件確定判決の訴訟物と本訴の訴訟物は別異であって、両者が二重訴訟の関係にあるとか、前者の既判力によって後者の訴えの利益がなくなるとかいうことはできない。
本件訴えを却下することはできない。」


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2006.06.17 Sat
不動産強制執行
引用
出典:成田山慈尊院:地裁が強制執行 借金返済出来ず、不動産業者が競売落札 /京都ー毎日新聞 2006年6月14日

交通安全祈願で知られる「成田山慈尊院」(宇治市大久保町)の土地と建物が競売で大阪府内の不動産業者に売却され、13日、京都地裁による明け渡しの強制執行が行われた。府文教課によると、寺の建物が強制執行の対象となるのは府内でも極めて異例という。
以上毎日新聞より引用


裁判制度は、強制執行によって完結します。
判決など債務名義によって認めれた給付を請求する権利を、国家権力によって強制的に実現するわけです。
これでその紛争の解決が実現したことになります。
法の執行というのは残酷なものですね。

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