大阪市北区にある関西合同法律事務所 弁護士歴30年井上直行のBlog エッセイならぬdessay です
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2017.07.06 Thu
農業用水路転落事故
近年、農業用水路への転落事故が発生し、かけがえのない命が失われています
農業用水路は法定外公共物にあたり、その維持管理の責任は地方自治体にあります

農業用水路の設置管理を問う事例がありますが、裁判所の判断は分かれています

農業用水路は、稲の成育に必要な水温を保つ必要があることや
農業従事者が取水しやすいようにすることから原則は開渠で、転落防止柵も設置されない
また、稲の成育を阻害しないようにするために夜間の照明設備も設置されないのが原則である

横浜地方裁判所平成12年11月7日判決
本件用水路には、蓋、柵などの転落防止施設が設けられておらず、照明設備も設置されていなかったが
通常の利用方法の範囲内では、本件用水路に転落することはないものと認められる
管理者には用水路の設置管理に瑕疵はない

富山地方裁判所平成26年9月24日判決
平成15年以前は周辺は田んぼで主たる利用者は近隣の耕作者であり、
本件水路を越えて耕作地に進入する者もこれらの者に限られていた。
通行時間は日中であり、夜間の通行は見込まれていないことから、
本件水路への転落防止設備を設けなくてもさしたる問題はなかった。
しかし、その後市街化が進み、24時間営業の店舗が開店したのであるから、
管理者としては、通行状況の変化を把握し
本件側溝に蓋を設置するなどの対応を執るのに十分期間があった
本件水路は通常有するべき安全性を欠いていた
管理者には水路の設置管理に瑕疵があった




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事故    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2017.06.09 Fri
農業災害補償法が定める農作物共済当然加入制が憲法22条1項に違反しないとされた事例
 農業災害補償法が定める農作物共済当然加入制が憲法22条1項に違反しないとされた事例
最高裁判所平成17年4月26日判決
判例タイムズ1182号152頁

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 法が、水稲等の耕作の業務を営む者でその耕作面積が一定の規模以上のものは農業共済組合の組合員となり当該組合との間で農作物共済の共済関係が当然に成立するという仕組み(法15条1項、16条1項、19条、104条1項。以下「当然加入制」という。)を採用した趣旨は、国民の主食である米の生産を確保するとともに、水稲等の耕作をする自作農の経営を保護することを目的とし、この目的を実現するため、農家の相互扶助の精神を基礎として、災害による損失を相互に分担するという保険類似の手法を採用することとし、被災する可能性のある農家をなるべく多く加入させて危険の有効な分散を図るとともに、危険の高い者のみが加入するという事態を防止するため、原則として全国の米作農家を加入させたところにあると解される。

法が制定された昭和22年当時、食糧事情が著しくひっ迫していた一方で、農地改革に伴い多数の自作農が創設され、農業経営の安定が要請されていたところ、当然加入制は、もとより職業の遂行それ自体を禁止するものではなく、職業活動に付随して、その規模等に応じて一定の負担を課するという態様の規制であること、組合員が支払うべき共済掛金については、国庫がその一部を負担し、災害が発生した場合に支払われる共済金との均衡を欠くことのないように設計されていること、甚大な災害が生じた場合でも政府による再保険等により共済金の支払が確保されていることに照らすと、主食である米の生産者についての当然加入制は、米の安定供給と米作農家の経営の保護という重要な公共の利益に資するものであって、その必要性と合理性を有していたということができる。

 もっとも、その後、社会経済の状況の変化に伴い、米の供給が過剰となったことから生産調整が行われ、また、政府が米穀管理基本計画に基づいて生産者から米を買い上げることを定めていた食糧管理法は平成7年に廃止されるに至っている。しかしながら、上告人が本件差押えに係る共済掛金等の支払義務を負った当時においても、米は依然として我が国の主食としての役割を果たし、重要な農作物としての地位を占めており、その生産過程は自然条件に左右されやすく、時には冷害等により広範囲にわたって甚大な被害が生じ、国民への供給不足を来すことがあり得ることには変わりがないこと、また、食糧管理法に代わり制定された主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成15年法律第103号による改正前のもの)は、主要食糧の需給及び価格の安定を図ることを目的として、米穀の生産者から消費者までの計画的な流通を確保するための措置等を講ずることを定めており、災害補償につき個々の生産者の自助にゆだねるべき状態に至っていたということはできないことを勘案すれば、米の生産者についての当然加入制はその必要性と合理性を失うに至っていたとまではいえないと解すべきである。

 このように、上記の当然加入制の採用は、公共の福祉に合致する目的のために必要かつ合理的な範囲にとどまる措置ということができ、立法府の政策的、技術的な裁量の範囲を逸脱するもので著しく不合理であることが明白であるとは認め難い。したがって、上記の当然加入制を定める法の規定は、職業の自由を侵害するものとして憲法22条1項に違反するということはできない。


「農業共済組合」とはなんでしょうか ご存知でしょうか
「農業協同組合」(農協、全国農業協同組合中央会、JA)とは違います

全国農業共済協会 NOSAIという団体です

 当然加入制は、水稲20~40アール(北海道は30~100アール)、麦10~30アール(北海道は40~100アール)以上を耕作している農家に、共済保険加入を強制していることです
強制加入ですので、掛金を払わないと、滞納処分として差押を受けます

 この制度が、憲法22条1項の保証する営業の自由を侵害するかどうか争われたわけです





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憲法    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2017.05.11 Thu
中之島公園のバラ
なかのしま(中之島)は、大阪市北区にある堂島川と土佐堀川の間にある中洲ですが、
中之島公園のバラが見ごろになってきています

ばら

ばら2







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2017.04.12 Wed
造幣局「桜の通り抜け」
造幣局「桜の通り抜け」がはじまります
130種350本のいっせいに咲く桜が公開されます
さくら

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2017.03.11 Sat
菜の花や月は東に日は西に
菜の花や月は東に日は西に
与謝蕪村の有名な句
安永三年三月二十三日に詠まれた句とされます

蕪村生誕300年記念事業として、淀川神社(大阪市都島区)に蕪村銅像が建立されました
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